目次ページ  前ページ  次ページ

3. 数を表す方法

3.3 計算の組み立てを文に書く


3.3.3 代数式は文法規則と関連がある

 数学的な代数式は、例えば、「1足す2は、3です」の言い方は、変数名を約束しておいて、例えば;

    「C=A+B」                        … (3.4)

の表し方をします。実は、式(3.4)は、英文の;「C is equal to A plus B.」 を記号化したものです。.主語に当たるCを頭に書き、述語を後に続けます。コンピュータのプログラミング言語では、式(3.4)の形を書きますが、実際の計算手順は、機械語に翻訳(compile)して、先に右辺の(A+B)を計算しておいて、左辺のYに代入する順に組み立て直します。学問としての数学は、式(3.4)の表し方をしますので、文章並び順と実際計算処理の順が逆です。この逆順の約束は、欧米人でも混乱しますので、プログラミング言語Cのマニュアルにも解説があります。左辺値、右辺値の用語があります。左辺値を表す変数名は基本的に代入で値を決めます。右辺値は、値を参照する目的に使い、値を変更することはしません。日本語では「Cは、A足すBで計算する」とも言えますが、「A足すBはCです」の言い方が普通ですので、書き順と計算順とに混乱を起こしません。
科学書刊株式会社:電子版 「橋梁&都市 PROJECT: 2015」

前ページ  次ページ