頭の項目 |
表紙 # |
(別の用紙を使う場合のページ 1/2) | |||
表題のページ # |
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抄録 |
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目次 # |
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用語 * |
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まえがき * |
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レポート本体 |
章 |
節 |
項 |
図と表 | |
序論 |
(0.) |
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主文 |
1. |
2.1 |
2.2.1 |
図1 | |
結論 |
(...) |
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提案 * |
(...) |
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謝辞 * |
(...) |
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引用文献 |
(...) |
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終の項目 |
Annex A * |
B.1 |
B.3.1 |
B.3.3.1 |
図B.1 |
..... |
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データシート # |
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発行機関 * # |
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裏表紙 # |
(別の用紙を使う場合のページ 3/4) | ||||
* 必ず必要とする項目ではありません。 |
レポートは、表1に示すように、頭、本体、付録、終りの四っつの主要な部分で構成されます。この分類は厳密なものではありませんが、レポートに盛り込む項目に落ちがない様にする必要があります。各々の項目を次から詳しく説明します。
レポートの表紙(*1)は、レポート本体の物理的な保護としても使用されます。レポートを利用するユーザーに対して、一見して適切、明快な情報を与える様にします。紙数を節約するため、2.3 節で説明する表題ページを兼ねるのも良いでしょう。表紙を設ける場合、表紙の裏は、あまり重要でない注記などに使います。まえがき(Preface)をここに書くのも良いでしょう。表紙の寸法は、本体のレポートの寸法より多少大きめでも構いませんがA4のレポート用紙の場合、縁から15mm 以上大きくしません。
下に示す項目は、この順番に、必ず表紙になければなりません。項目の表紙上のレイアウトは、レポート識別記号を除き、自由にデザインすることができます。表題のページの記載事項も表紙の記載事項と同じです。
レポートには、英数字の識別記号を付けます。これは、所属の機関名、レポートの種別及び番号などです。コンピュータ処理を考慮して、記号文字や空白を入れても全体で32 文字を越えないようにします。数字の0(zero)は英字のO(oh)と混同しない様に、数字の0に斜線(φ)を付けます。
ISO 5996には次の様な例がでています。
レポートは、図書室などで管理保存されますが、その保存時の状態は書棚に縦置きであったり、ファイリングキャビネットに入れたり、水平に積み上げて置いたり、種々あります。したがって、識別記号はどの位置関係でも読めるように、下に定める三ヵ所に記入しなければなりません。
この2)と3)との間には、縦線を記入します。もし背表紙に表題など共に識別記号を記入するときは、3)の記入は背表紙と重複しますから省略します。レポートが幾つかの分冊になっていて、連続番号を付けるときは、例えば次の様にします。
管理上、二種以上の識別記号をつけるとき、主識別記号以外をやや小さめに書くか、括弧で囲みます。レポートの全部、または部分をコピーして引用することが考えられるときは、この主識別記号を各ページの上、もしくは下の余白に書きます。
これらの番号は、それぞれ所定の認定機関に登録した上で使用するものですので勝手に決めることはできません。もし番号が交付されていれば、表紙右上のレポート識別記号の下に記入します。
機関名及びその住所の表現方法は、決められた正確な書き方で統一します。英文で記入するとき国名(Japan) を入れておきます。電話番号、TELEX 番号、TELEFAX 番号も記入するならば、住所とはっきり区別できるようにします。
表題は、簡明に内容を表現する様に注意しなければなりません。特に、コンピュータを利用する文献検索を意識しておかなければなりません。中間報告のレポートは、表題にそう断っておきます。定期的に発行するレポートには、発行の期日、期間、回数などが必要です。何冊かで組み(Volume)にになるレポートは、共通の表題と、巻番号(Vol. 1, Vol.2など)をつけた個々の表題とが必要です。ISO
5966 には下の例示があります:
一つのレポートであっても、物理的に二分冊以上になるときは、共通する表題をつけ、分冊番号(Part 1, Part 2など)をつけます。ISO 5696 の例を示します。
改訂、増補、新版などの場合、最初に使った表題を付けて、内容に変更があったことが判るようにします。例えば「第5版」などの様にしたり、前のレポート識別番号、発行日などを注意書きとして、廃棄を指定することができます。
著者名は、省略なしに書きます。アルファベットで書くとき、検索の場合に同姓同名で区別できなくなるのを、できるだけ防ぐためです。名前の書き方は著者が申し出た方法によりますが、姓がどれか判るようにする必要があります。英語の場合、姓にアンダーラインを引く、姓の大文字だけアンダーラインを引く、姓だけ全部大文字とする、姓だけを斜体文字(イタリック)にする、などの方法があります。
著者が複数であるとき、もし序列を必要としないなら、アイウエオ順に並べます。英文ではアルファベット順とします。
もし著者として個人が特定されないときは、2.2.3 で述べた機関名を書きます。
著者の所属がレポート作成機関と異なるときは、著者名の後に著者の所属機関名、住所などを括弧でつけるか、字を小さめにしてつけます。
西暦年は、必ず省略なしに4桁の数字を書きます。英語で月を書くときは、省略なしのスペルを書きますが、省略するときは英字三文字とします。日を書くならば、月名の前に数字だけを書きます。
日付を全部数字だけで表すときは、ISO 2014 の方法により、例えば 1975-03-30 の様に書きます。日本の JIS X0301では、昭和、平成などの年号の英字を使います。例えば;
著者の制作の日付が必要であれば、簡単な文章をつけて上と同じ形式の書き方の日付をつけて、レポートの日付の下に括弧書きか字を小さくして記入します。この項目は、表題ペ−ジか、もしくはその裏を使うこともできます。
もしレポートの発行機関と発売機関とが異なっていればレポート入手のための情報を書いておくことができます。
これは著作権、取り扱い注意事項、準拠する法律、改版・改訂の注記、レポート作成の際のスポンサー名、学術雑誌などに提出したことを示すこと、などです。表紙を設けるレポートでは、表紙の裏を使うと良いでしょう。また、学位論文など、レポートの内容の審査をした責任者の署名も、特記事項に属するものです。
いわゆる暫定のレポートや部外秘の扱いをするレポートは、表紙の左上と右下との2ヵ所に、取り扱い注意の意味の記述をします。機密扱いであっても、文書管理のために著者や表題などの利用ができるものを示すには、英文では Unclassified と記入したり、表題に括弧で(U) を付けたりします。
表題のページは、レポートの最初のページで、見開きの右に位置するものです。表紙が表題のページと相違する点は、レポートを物理的に保護する紙の質が異なると考えれば良いでしょう。表題のページは、表紙の記載事項の全てを書かなければなりません。基本的な考え方は、レポートの物理的な表側は図書管理に必要な情報が見える様に書くことにあります。重複をさけるため、表題のページで表紙を兼ねると良いでしょう。
表紙があれば、表題のページには、記載事項を上に詰めて、抄録、目次を同じページに組込むことができます。また、表題のページを後で説明するデータシート(Document datasheet)で代用するのも一案です。
レポートは必ず抄録(*2)が必要です。抄録の長さは、欧文で250語、邦文で 400字以内として、できるだけ一つのパラグラフで完結するようにまとめます。表題ともに、文献を検索するときに役立つキーワードを含める様にするのが良いでしょう。
抄録の文は、目的、方法、結果、結論などを要領よくまとめます。一般的な注意としては、表題は抄録の一部と考えて、繰り返さない;一人称を使わず、客観的に書く;本文中の図・表を再掲したり、その番号を引用しない;欧文では、できれば受動形をさけ、直接法で書く:などです。
短いレポートを除き、目次は抄録に続いて設けます。目次は、章、節までの番号とその表題にページ番号をつけます。付録も目次に入れて置きます。図・表のリストも有るほうが良いでしょう。
まとまりのあるレポートが分冊(Part)に別れていれば、それぞれに全部を通した目次を付けます。組み(Volume)構成のレポートは、各号毎に目次をつけますが、全ての号の固有表題のリストを付けて置くのも良いでしょう。特に最終号では、全号を通した目次を付けるのも一案です。
一般の読者の立場に立って、レポートの中で使われる特別な記号、用語などを表の様な見易い形で定義などをまとめておくことを勧めます。しかし、専門用語などがレポートの本文中に最初に出てきた所で定義をする、という原則的なルールは守るべきです。
まえがきは、必ずしも必要ではありません。まえがきに書くことは、レポートを書くに当たっての背景説明、経緯などです。まえがきの置かれる標準の位置は、レポート本文の直前ですが、表紙をつけるレポートでは、表紙の裏を使うと良いでしょう。分冊のレポートのまえがきは、第一分冊だけに有れば足ります。組み(Volume)構成のレポートのまえがきは、その号に固有のものになります。
(*1)表紙及び裏表紙にページ番号を付けて区別するとき、表紙ページ(cover page)1,2,3,4 と呼びます
(*2)日本では、日本科学技術情報センターが窓口となって、SIST 01 「抄録作成」で基準化されています。