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3. 画像処理の理解が必要

3.2 画像の物理的な特徴を理解する


3.2.2 デジタルカメラの解像度

 昔のテレビ撮影用のカメラは、注目する1点の明るさと色単位を電気情報化する装置でした。電子ビームの視線を横方向に移動(走査)させ、縦方向には順にずらしながら二次元の画像データを取り込みました。デジタルカメラは、フィルムを使うことに代えて、光学的に3原色に分け、さらにその光の強弱を電子的に変換する微小寸法のCCD素子を受光のドット単位として、縦・横、平面的に並べたものです。紛らわしいのですが、この素子の、縦横方向のドット数の積を、デジタルカメラの画素数として表します。 CCD素子集合全体の受光面積をフィルムよりも小さくできますので、レンズを含む光学系の寸法も小さくできるようになりました。携帯電話に組み込むカメラがそうです。普通の、フィルム用カメラに組み込むと、受光面積を大きくしたCCD素子が使えますので、大寸法の図面や絵画の撮影もできるようになりました。ここで、A6版寸法の絵葉書を300 DPIの解像度でデジタル化することを考えます。その画素数は、約1800×1200です。つまり、200万画素の、デジタルカメラの性能があればフルスクリーンで撮影することができます。市販のデジタルカメラは、その8倍、約1600万画素もありますので、画像の寸法がファインダの1/3に収まるような撮影をしても、実用的な画質が得られます。

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