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2. 実践的な資料管理

2.3 画像データのファイル管理


2.3.8 画像のデータ編集ソフト

 第2.2.3項で説明した画像作成ソフトは、無くても困らない挿絵、いわゆるイラスト的な創作図柄を作成することを考えません。ここで言う編集は、既に在る画像に手を加えて、より実用的な図柄に変更する処理を指します。材料として写真を扱うことが多いので、Photo Editor, Image Manager のようなソフト名が見られます。処理は、拡大・縮小・変形・回転・トリミング・画質の調整などが対象です。文字も図形ですので、同じような処理ができますが、別の名前です。文字は、飾りなどを工夫してデザインに凝ることもしますが、文字として読めなくなる、または別の字形と間違えるような変換をしません。製図用のソフトでは、寸法線に沿わせるため、文字並びを回転させる機能が必要です。下絵に地図を使うとき、地名や路線名などの書き込みに工夫が必要です。画像の編集で最も気を使うのは、大きな寸法の画像の縮小処理です。単純なビット処理をするソフトは、縮小率を自由に選ぶことができなくて、ドット並びの中間を抜くことで図形を縮小させます。そのため、画質が大きく変わります。込み入った図柄や隙間が小さい図形は、全体が塗り潰されたようになります。逆に、細い線は、線としてのつながりが抜けて、ゴミ状の点の集合になるか見えなくなります。最近の画像処理のソフトは、賢くなってきましたので、ある程度の任意の縮小倍率の処理ができます。そうであっても、線図は、全体に濃さが薄くなって、モニタで視るときは視にくくなります。この調整をすることも画像ソフトの重要な目的です。明朝体の文字は、横棒を細くした字形デザインですので同じ現象が起きます。筆者の報文では、ゴシック体を使うようにしています。

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