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1. データベースの解説

1.1 データベースは大衆化に進んでいる


1.1.1 画像を扱うデータベースの要望

 データベースを作成する研究の歴史は古いものです。基本的な中身は、文献や書籍の表題、著者名、本文の要約(abstract)などを集めたものです。その中から、何かのキーワードを使って、関連のある文献や書籍の所在を検索する作業(情報検索:IR: Information Retrieval)に使います。学術研究の場では、参考文献を調べて目録に作る文献調査(Literature Survey)に応用します。その結果を参考にして、図書館などで、元の本体に当たります。データベースは、コンピュータを利用するツールです。本体の全文そのものも、電子文書化が進んでいます。しかし、パソコンのモニタ画面は狭いことと、その表示も一過性です。後から見直す利用方法が不便ですので、紙の形に印刷した資料も必要です。橋のデータベースを話題とするとき、文字並びだけで情報を探す検索は、橋梁技術の専門家にはそれなりの有用性があります。しかし、画像で伝わる具象的な情報は、非常に価値があります。そのため、画像も同時に見られるデータベースが要望されるようになってきました。

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