1.7 曲げモーメントと軸力とを受ける矩形梁の計算など

前のページ次のページ; 目次へ戻る

 曲げモーメントと共に軸力が作用する場合、応力計算の場合も断面設計の場合にはなおさら、一意の代数式を提案することができません。問題は、圧縮応力だけを受ける、と仮定するコンクリートの断面を求めることの複雑さにあります。この解決にはコンピュータを利用する数値計算が便利に利用できるようになりました。したがって、コンクリート工学の参考書では殆ど取り上げられないような、曲げモーメントと軸力とを受けるコンクリート断面の設計方法も提案できるようになりました。

 考え方は、繰り返し計算で誤差を補正する実践的な方法です。この場合、収束が速くなるようにプログラミングをすることにノウハウが必要です。矩形断面の場合、与えられた断面について応力計算をする理論式が立てられていますので、これを繰り返し計算に利用します。設計作業では断面算定が必要ですが、断面を仮定して応力計算をし、その結果を見て補正を繰り返すような方法を採ります。計算式などはこのマニュアルでは省きました。


次のページ;