1.2 データリスト構成の文法

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 前の節に例題データリストの抜粋を示しましたが、この構成方法について解説します。データは、テキストファイルに作ります。その中身は、テキストと数値とから構成され、それを並べたものをデータリストと言います。データは、一つ二つと数えられる単位で順番に読み込まれますので、プログラムが要求するデータの型と個数の並びが要求仕様と異なるとエラーになります。そのため、データを準備してテキストファイルに作成する作業に十分な注意が必要です。

 データとデータとの区切りに使う記号をデリミタ(delimiter)と言います。この表しかたは三通りあります。このどれも有効です。データの並びは、見易さを考えて適度に空白を挿入して作成することができます。ただし、何も書かない空白行も1個のNullデータとして勘定に入ります。

 一つのデータ表示は、基本的にアスキーコード(半角)を使います。数値データを表す書き方は、プログラム側が認めた表現方法です(例題は、種々の書き方を混在させてあります)。

 データリストが数値だけで構成されている場合、上の三通りの書き方を混用することができます。空白(アスキーコードのスペース)は、二つ以上あっても一つの空白扱いです。コンマ(、)を使う場合、コンマの前後の空白やタブも無視されます。したがって、データリストでは、上の条件を満足すれば、複数行のデータリストをまとめて一行にすることができます。ただし、行末には眼には見えなくとも改行記号があり、これもデリミタとして働きますので、最後のデータの後にコンマを使ってはなりません。

 テキストデータを含むときには注意が必要です。テキスト単位は、できるだけ、二つの引用符""で囲みます。特に、漢字を扱う場合には必須です。文字データを読み込むことがプログラム側で定義されているときは、先行する空白を除いた文字並びは、引用符が無くても、空白も含め全部がテキストデータであるとして扱われます。これは、英文の習慣として、ワードの間にスペースが入るからです。英字の並びのデータ区切りは、コンマまたは行末で認識され、改行記号までの途中の空白は無視されます。テキストデータの場合には文字を含まないNULLデータ、記号としては "" も意味を持ちます。例えば、テキストを要求する場合には、1行の空白行も1つの有効なデータ扱いになります。


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