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EXCEL文書作成の手引き

4. シートの保護と管理


4.6 ブックとしての管理

 エクセルの作業画面では、計算書は幾つかの章の集合でまとめますので、章・節・項単位で1から追い番号を付けたシートで構成します。データの参照があるときは、原則として若いデータからです。後で計算したデータを、それより前で引用することの無い様に注意します。技術文書では、表紙・要約、まえがき・あとがきは、番号を付けません。まえがきは、その文書の管理用の事項を書きます。序論は、英語ではintroductionに当たり、章番号に0を当てることがありま。文書としての構成から見て、いきなり説明を始めるのではなく、本論に入る前の予備知識を書く場所です。エクセルで作業をするとき、まえがき部分に相当するシートは、作成者の控えに使います。ここには、後のページで得られた数値などを参照することもします。ページ数が多い場合には、目次を作成しておきます。しかし、ページ番号は、用紙に印刷する準備が整うまでは確定しません。文書本体に章・節・項の番号を付け、この番号で参照するようにします。電子化文書が利用されるようになって、従来のページ番号の挿入と、そのページ番号を使った目次や索引の作成が面倒になってきました。参照の方法として、ハイパーリンクを埋め込むことが応用されています。この方法は、元の文書をモニタ上で閲覧するときに効果的ですが、ハードコピーとして使うときには情報源として参考資料の位置づけです。この他に、ユーザ向けの情報、参考データなどのシートを含め、この全体で独立したブックとします。このブック内で、シート単位も、なるべく完結したデータ集合になるようにします。別のシートから参照利用するデータは、一旦作業領域(例えば、図2、図7の右側)に引用しておいて、そこから本体に取り込むようにします。他のブックのシートをコピーして利用することも可能ですが、ブック単位でソフトを配布するときにエラー参照を起こす危険があります。
科学書刊株式会社:電子版 「橋梁&都市 PROJECT: 2011」

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