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EXCEL文書作成の手引き

1. ワープロとしてのEXCEL画面設定


1.6 図はオブジェクトの挿入扱いになること

 イラストや写真などは、まとめて図として扱い、別ファイルのデータとしておきます。コンピュータの用語では、オブジェクト(物)と言う概念で括るようになりました。数はデータと言う概念で括ります。文字・数字・記号は図形ですが、これをフォントと言う概念で捉えます。図は、メニューの「挿入→図→ファイルから」と操作して、エクセル作業領域の任意の位置に置くことができます。また、縁をつまんで、拡大・縮小操作が簡単にできるようになりました。図の領域は、その下のセルを隠します。したがって、使用しているセルの文字を隠さないようにレイアウトすることは、GUIの環境で作業することができます。エクセルは、簡単な図形描画ができる機能が組み込まれていて、直線・矩形・円などの単純な図形単位を複数集めて意味のある図形にする手段を提供しています。作図例は、図2の中のトラスがそうです。この図形は、セルの幅と高さを変えると図の形が変ります。また、データ構成は複数のオブジェクトの集合になっています。余談になりますが、複数のオブジェクト図形の集合で、複雑な図にまとめる考え方を、オブジェクト指向グラフィックスと言います。筆者は、構成した図を一単位の図にしてから貼りつける方法を採用しています。これは、WEB用の添付ファイルを管理するときに役立ちます。一方、数学式を版組みするのは、鉛の活字を使う時代から特殊な技能と技法が必要でした。数式を書くツールには、エクセルではマイクロソフト数式エディタを使うことができます。これは「挿入→オブジェクト→新規作成→Microsoft数式3.0」を使います。このデータ構造は図と同じですので、任意の位置に置けますし、拡大・縮小表示ができます。筆者は、数式をWordの画面で、同じく数式エディタを使って作成し、このWordをHTMLファイルに落とす操作で、作成されるフォルダの中の図ファイルを利用するようにしています。
科学書刊株式会社:電子版 「橋梁&都市 PROJECT: 2011」

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