目次ページ  前ページ 次ページ

4. 製図教育の視点

4.4 文字寸法の知識


4.4.2 製図で使う文字高さ

 図面に記入する文字は、手書きが常識です。欧米では小さな図面にはタイプライタも使いました。また、広幅の用紙が入る、特別仕様のプラテンを使うタイプライタもありました。この場合には、縦書きも斜書きもできません。手書き英数字は、タイプライタの文字寸法とほぼ同じにするのが標準です。ただし、ポイント数ではなく、ミリメートルで指示します。パイカ相当の文字高さは、約3.5 mmです。製図規格では、10mmを基準として√2の比で決まる寸法系列を提案しています。したがって、文字高さの寸法系列に、2.5, 3.5, 5, 7, 10, 14, 20mmを提案しています。漢字は作業現場で見ることを考えれば、3.5mm以下の高さ寸法を使わないのですが、縮小して管理用にコピーすると、結果として小寸法の文字高さも使います。この場合でも、全体の図面寸法として1/2の縮小が一つの限界です。漢字、英大文字、数字は同じ高さに揃えます。英小文字の高さは、xを代表して言い、大文字高さの約70%です。
科学書刊株式会社:電子版 「橋梁&都市 PROJECT: 2011」

前ページ 次ページ