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24. 幾何の計算に使うプログラミング

24.5 Visual Basicを使うプログラミング


24.5.1 統合開発環境を使うこと

 プログラミングを初歩から覚えようとする初心者が誤解していることは、プログラム文を書いたら、直ぐに実行してくれると思っていることです。そのように構成された言語がBASICインタプリタです。BASICの命名自体もBeginners’ All-purpose Symbolic Instruction Codeをもじった頭字語です。BASICインタプリタを搭載した8ビットのマイコンは、プログラミングの教育用ツールとして最適の環境を提供しましたので、多くの人がこれでプログラミングの実際を経験することができました。しかし、8ビットのプロセッサの範囲では機能が限られますので、多機能に対応できる汎用のプログラミング言語を利用する方に移っていきます。最もコンピュータ寄りの汎用言語はC言語です。これは機械語とほぼ1対1に対応しています。しかし、かなり呪文的な文構造ですので、人の日常的な言語(ここでは英語)の思考過程で作文する言語が幾つも提案されてきました。その場面で面食らうことは、ソースコードの作文に続いて、コンパイルとリンクの二つの特別なプログラムを通して、エラーのない実行形式のコードができないと、プログラムの作成にならないことです。この手続きは相当に込み入っていますので、全体作業を効率的に進めるツールの集合が必要になりました。これをIDE (integrated development environment:統合開発環境)と言います。プログラミング言語のベンダー(vender:販売者)は、IDEを商品としています。そうすると、ユーザは、@何を目的とするかの専門についての要望と、A言語そのものの勉強と平行して、BIDEの使い方を覚えなければならないのです。Visual Basicは、この種汎用言語の一つになりました。
2009.12 橋梁&都市PROJECT

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