目次ページ  前ページ   次ページ

24. 幾何の計算に使うプログラミング

24.4 BASICインタプリタの提案と開発


24.4.1 三種の神器をオブジェクト化すること

図24.1 C++で作成したBASICインタプリタの立ち上げ画面
(コンソールからコマンド文字列「DPCIRC 0.0,200」と入力すると直ぐに円を作画します)

 コンピュータの実体を擬似的な装置(オブジェクト)の集合でモニタ上に表示する設計の一例を図24.1に示します。これは上記で説明した三種の神器を実装する考え方にしてあります。この部分的な利用は、イラストとして、今までに数多く例示してきましたが、この節で全体構成の説明をします。
  • Windowsの環境で動作するパソコンでは、電源投入直後のモニタ画面をデスクトップ(書類机の上)と言います。そこを基点として、何かのプログラムを起動させると、一つの主作業用ウインドウを表示します。これをプログラミングの用語でフォーム(form)と言い、オブジェクト扱いをします。基本の図形デザインは、最上段にタイトルバーがつき、残りをクライアント領域と言って、種々の部品オブジェクトを搭載します。
  • タイトルバーの下にメニューバーが付くのが定番です。標準のメニュー項目は、FILE,EDIT,HELPの三つが普通ですが、種々のメニュー項目のデザインがあります。メニューバーの項目を、同じ内容を図形的なアイコンで表示する枠がツールバーです。これはメニューバーと機能が重複しますので、図24.1では使っていません。
  • クライアント領域には三つのオブジェクトがあり、「キーボード・プリンタ用モニタ・グラフィックス用モニタ」のシミュレータです。ユーザがシステム側に指示するのはキーボードからのテキスト入力(CUI)で行うことを基本とします。その確認をConsole==>のプロンプトに続くテキスト入力枠で行います。この入力文字は、システムがエコーバックして、テキストエディタを載せた子ウインドウ(図24.1の左側)に書き出します。グラフィックス用モニタ(図24.1の右側)は、システム側からのグラフィックス結果を描き出すモニタだけの子ウインドウであって、この上でユーザが直接に作業することはできません。なお、Consoleの右端にあるTimerボタンは時間待ちの制御用です。
2009.12 橋梁&都市PROJECT

前ページ  次ページ