目次ページ  前ページ   次ページ

24. 幾何の計算に使うプログラミング

24.1 入出力装置環境の変遷


24.1.3 CUIを標準とするインタフェース

 結論から先に言えば、コンピュータを利用する計算実務は、古典的と誤解されているCUI(character user interface)が本流です。キーボードからの文字入力をすることでコンピュータにユーザの意思を伝えます。キーボードの入力に代えて、あらかじめテキストファイルに記録した文字データを読み込ませる方法も応用します。デッキ(deck)と言う古い用語があります。これは、ファイルの用語が一般化する前に使われていました。コンピュータと向き合ってキー入力をするon-lineの利用ではなく、あらかじめ紙カードや紙テープにデータ符号を鑽孔(穴なけ)をしたデータをoff-lineで作ります。そのカードやテープと、それを扱う装置をデッキと総称しました。カードやテープは大量の紙資源を消費しますので、それに代わる装置がフロッピーディスクの開発と利用でした。データの作成は、コンピュータ本体とは別の装置を使い、独立した装置とするか、大型コンピュータと通信回線で結びました。こちらをWork Stationと言いました。ここには、大型コンピュータよりも小回りの利く小型のコンピュータを使い、これがパソコンに置き換わるように進化し、さらに、パソコンの性能が大型コンピュータを凌ぐまでになりましたので、大型コンピュータの存在意義が薄れてしまいました。作業の性格から言うと、データ作成と、それを使う計算とは別作業であることを認識しておきます。そして、データ作成作業はCUIでなければできません。ただし、測定データなどは、測定装置側が手作業に代わって、デジタル化したファイルに記録するようになってきました。
2009.12 橋梁&都市PROJECT

前ページ  次ページ