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21. 代数学的図形の計量と作図

21.3 図形のコピー


21.3.7 地図を作成するツールの応用

図21.5 月光菩薩立像(部分)
 航空写真から地図を作成する装置は、精密な光学器械と、それと連動するデジタイザを使って写真上の座標を読み取り、これを図化機で作図させる一連の写真測量システムを使います。等高線は、自動的に読み取って作図することができませんので、ステレオ写真を見ながら、山肌に沿わせるようにマーク点を手作業で動かして座標を求めます。根気の要る、手作業が必要です。地図は、基本的に線図で作成し、色や濃淡表現を使いません。写真測量は、対象物に手を触れることなしに立体的な図形とその寸法が計測できますので、近くに寄って調査ができない文化財や信仰対象物の調査に応用されています。図21.5は、薬師寺銅造月光菩薩立像を写真測量で作図した作品です。輪郭線は、外形を強調するように加えてありますが、基本的には、地図と同じような等高線の集合で描かれています(丸安隆和)。
2009.9 橋梁&都市PROJECT

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