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11. 二平面の交差計算と応用

11.4 面を周回する辺構造の調整(概説)


11.4.2 干渉が生じた面についてだけループを再構築する

 二つの多面体の干渉処理では、第一段階で、面の干渉計算を行います。その直後の多面体は、それぞれが未だ独立していて、辺ループの面周回条件に矛盾の無い様に注意しました。しかし、辺は各所で、面の交差箇所で座標が追加されて分割されています。そこで、この二つの多面体のデータを一つの多面体に集約して、干渉が生じた面について、辺ループの周回構造を再構築します。その方法は、比喩的に言えば、新しい道路が追加された道を探索して、道路標識を付け替えることです。当該の面セルのポインタを持つ辺を、まず一つ探します。この面セルを左に見る向きで、この辺の二頂点(手前側と先側)が分かります。先側の頂点に接続している辺のうち、当該の面を左に見る辺を探します。この辺が複数見つかることがありますが、面の周回順を左回りに選ぶとして、最左端の辺を新しい道順となるように、隣接辺のウイング情報を書き直します。新しい辺に移って、同じように道順を探索する処理を進め、最初の辺の、手前側の頂点が見つかったら、ループが完成したことになります。
2008.11 橋梁&都市PROJECT

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