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10. 幾何モデルのデータ構造の概説

10.2 リストの意味


10.2.5 メモリの使い方を論理的に理解する

 メモリやコンピュータのレジスタについて、構造と中身の使い方を説明する論理的なモデルには、玉一つ(1ビット)を使う算盤(そろばん)を考えると分かり易いと思います。ビット位置を指す番号の付け方に二種類あります。現在の標準は、横に長い算盤の右端を0番のビット位置とし、左に順に番号を割り当てます。ビット単位では分かり難いので、8ビット長さを単位としてバイトに区切り、ワードやページを定義して、より大きな単位で切ることもあります。ただし、この単位の構成バイト数の定義方法は、一定していません。バイトの位置は、同じく右から数えます。このとき、相対的に左側を上位、右側を下位と呼びます。この番号並びの約束は、数の桁位置を扱うときは便利です。しかし、文字並びを表すときには右から左向きに詰める順になりますので、ときに混乱を起こします。文字並びは、常識的には左側文字を上位、右側文字を下位と考えますし、改行では、相対的に下位文字が下に繋がります。「上位文字・下位文字」と、「上位バイト・下位バイト」と言うときには向きが逆になります。メモリの使い方を図表に書いて説明するとき、分かり易い説明にしたいときは左上を0番として右と下につなげます。しかし、少し専門家向けの説明では、下から上に積み上げるような表し方をしています。なお、往年のIBMメインフレームでは、左端から右に番号を振る方式でした。この方式は説明が楽ですし、上位・下位などの言葉を必要としませんので、分かり易いところがありました。下の表10.1と表10.2を比べて見て下さい。
表10.1 左上から番号付け

番号↓

ビット等の位置番号

0

0|1|2|3|4|5|6|7|8|9|…..

1

0|1|2|3|4|5|6|7|8|9|…..

2

0

1

3

2

..

..

0

1

2

3

..

4

5

6

..



表10.2 右下から番号付け

..

6

5

4

..

3

2

1

0

..

..

2

3

1

0

2

…..|9|8|7|6|5|4|3|2|1|0

1

…..|9|8|7|6|5|4|3|2|1|0

0

ビット等の位置番号

番号↑

2008.10 橋梁&都市PROJECT

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