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9. データベースと文字処理

9.3 文書の分類法


9.3.2 分類に使うコード体系を理解する

 書物を分類するとき、その内容によって分類番号などを決めて、書架に並べます。日本の図書館で利用するのは日本十進分類法(NDC: Nippon Decimal Classification)です。これはアメリカで使っていた方法を参考にしたものです。ヨーロッパでは種々の言語がありますので、こちらは国際十進分類法(UDC: Universal Decimal Classification)が使われています。日本、アメリカ、ヨーロッパで、それぞれ固有のコード体系です。一般の人は、数字を見ただけでは分類内容が分かりません。書店で見るように、判り易い見出し語(キーワード:keyword)を使えばよいのですが、多種類の言語環境で使う分類法では、各言語に精通していないと正しい分類ができません。司書は必ずしも専門内容が分かるとは限りませんので、数字を使う分類コードが汎用的です。一般書籍は、作者側が分類番号を付けてくれません。司書が困るのはこれも一つです。数字を使う分類法は、一つの憲法に相当する取り決めですし、今までの歴史がありますので、簡単に変更を提案することができません。したがって、これと併用する形で、使い易い分類方法を実践的な管理に試みることも行われます。その一つは、読んで分かるキーワードを使うことです。学術論文では、作者の方で分類を助けるキーワードを付けることが普通の習慣になりました。
2010.9 橋梁&都市PROJECT

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