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6. 文書の作成技術

6.5 体裁


6.5.6 文字を図形として扱うプリンタ

 説明が後先になりましたが、印刷の物理的な処理は、最小の図形単位である活字の寸法を基準として、用紙の平面領域を、この単位で埋めます。これが版組み(type setting)、幾何学的設計が割り付け(layout)です。書式情報は、印刷仕上がりの体裁を指示するデータを指します。文字単位では、フォントの種類・上付き・下付き・太字・斜体・アンダーライン、などです。フォントには、文字幅について、等幅フォントと、プロポーショナルフォントの区別があります。文字並びでは、センタリング(左右揃え)・右寄せ・左寄せ・均等割り付け、などが行単位での書式情報です。レイアウトは、眼で見なければ分かりません。ワードプロセッサは、モニタの画面上で印刷のレイアウトを確認して、プリンタにデータを送り(送信し)ます。ページ全体をビット並びの図形データに直して送るときは、上の項で説明した単純なプリンタとは別原理の装置、例えば、レーザプリンタを使います。印刷情報をファイルに保存するときは、二種類の選択があります。文字コードと書式情報とを含めたデータ形式か、図形化したドット形式のデータです。書類を再編集できるようにファイルに保存したいときは前者の方式がとられます。図形データ化したファイルは再編集ができません。これは書類を改変されては困るときに行われる一つの方法です。
2010.6 橋梁&都市PROJECT

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