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3. 名詞の話し

3.4 修飾語として使う名詞


3.4.7 構造体を扱うときは集合名詞を意識する

 C言語は、型の違うデータの集合を扱うことができます(定義がある)。構造体がそうです。structのキーワードを付けて書く名前は、集合名詞であるとコンピュータに知らせます。それに続けて波括弧{ }で括った名前の集まりが、その順で並びますが、同格の構成要素を表し、型の違うデータを扱うことができます。そうすると、集合名詞全部をまとめて参照するときと、構成を個別に参照したいときの書き方を決める必要があります。日本語の感覚で参照する方法が自然です。「の」に当たる限定詞にピリオド(.)を使います。名前の付け方は恣意的なところがあります。コンピュータ言語の中での名詞(変数)別の名前に直して参照することはしませんが、同じメモリ領域のデータを、型の違う別の名前で参照したいことがあります。Fortranではequivalence文があります。C言語では共用体(union)の使い方があります。名前を宣言することで、メモリに実際のデータ領域が確保されます。しかし、使わなくなったとき、そのメモリ領域を別の目的に当てて、効率的に運用したいことがあります。英語の用語ではdeleteとeraseの区別があります。Deleteは完全抹消の意味です。Eraseは、データの中身を消去することですのでメモリ領域そのものは残ります。8ビットマイコン時代のBASICのコマンドにはERASEがありました。メモリ領域の全体寸法が小さいので、不要になった配列領域を開放し、別目的に使うことが目的でした。
2010.3 橋梁&都市PROJECT

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