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7. 鋼鈑桁橋計算エクセルSoftの解説

7.5 ユーザがする作業のあらまし


7.5.6 製作時に決める詳細寸法の扱いをしていないこと

 プレートガーダー橋に限りませんが、鋼橋全体の予算の内、鋼材価格が相対的に大きな比率を示すことから、経済性を追求する設計では、応力に合わせてこまめに断面を対応させます。プレートガーダーの上下フランジの板厚と板幅は、最大応力度になる支間中央の断面が設計の注目点ですが、支点に向かって適当な個所で断面を節約します。全体の鋼重量を正確に見積もりたいときは、主桁の断面変化を考え、さらに補剛材や添接材なども重量計算をしなければなりません。しかし、経験的には、主桁最大断面で全支間を通したとして計算した値と、ほぼ等しくなることが知られていますので、製作時の情報を捨象しても、大きな誤差にはなりません。ただし、上フランジは、鉄筋コンクリートのスラブを支えるだけの、或る最小幅が必要です。この寸法は、耳桁の場合、張出し部部分のスラブ実効支間の計算に使いますので、仮定値を決めておきます。
2009.10 橋梁&都市PROJECT

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