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7. 鋼鈑桁橋計算エクセルSoftの解説

7.5 ユーザがする作業のあらまし


7.5.3 計算条件の設定作業

 ユーザがする最初の作業は、シート番号-0(例ではS31-0)の必要個所に、設計条件を入力することです。数値入力が必要な個所は、EXCELの作業画面で、セルの背景色を薄青色にしてあります。この個所だけが、ユーザのデータ入力を受け付けるようにしてあって、残りのセル領域はロックをかけて変更ができないように設定してあります。このデータは、後続の計算シートで参照しますが、作業開始時には初期値(デフォルトの数値)が設定されています。また、後の計算に必要な途中の計算結果や、他のシートから引用された数値などは、背景色を黄色にしてあります。重要な計算結果で、後の行、または別のシートで参照されるセルは緑色の背景色で強調してあります。これらの中間結果のセルは、自動的に計算されますが、ユーザが不注意に変更できないようにロックがかかっています。プレートガーダーの入力条件の中、特にウエブの桁高を最初に設定してあることに注意します。通常、ウエブ高さは、プレートガーダーの一般寸法として重要な数値です。計画設計の段階では、経験的に支間の1/15前後に決める数値です。このウエブ高さは、主桁の断面計算の個所で参照するようになっています。シート番号-0は、データ入力用と同時に計算作業のまとめです。全体レポートの要約ですので、ユーザの控えに残すことを考えています。後半のシートで、主要部材断面の提案と、計算応力度などが計算されて行きますが、それらの抜粋を自動的にフィードバックして表示します。したがって、シート番号-0を利用するだけで、比較設計の計算が直ぐに得られます。例えば、コンクリート床版を増し厚する、自動車荷重を変更する、仮定鋼重を変更する、などが一瞬の中に反映されます。このシートだけで、耐荷力の検討が簡単に、またダイナミックに得られます。
2009.10 橋梁&都市PROJECT

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