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3. 演繹と証明の実践的方法

3.3 プログラミングを利用する演繹


3.3.3 ふだんから論理的な文章を書く素養が大切

 制御文を巧みに使うことができるようになれば、プログラミングをかなり理解したことになります。そのために必要な教養が、この章で紹介した論理演算の知識です。とりわけ、ド・モルガンの法則は、文章表現では下のような言い換えの規則です。

「お金があっ友達がいれば、映画に行く」≡「お金がない友達もいなければ、映画に行かない

「お金がある友達がい style='れば、映画に行く≡「お金がないとき、友達もいなければ、映画に行かない

上の文章表現で、(お金がある=P)(友達がいる=Q)(映画に行く=R)の記号に置き換え、助詞の「て」「も」をAndの演算子∧、「か」をOrの演算子∨を使って論理式に直すと、 ド・モルガンの法則が成り立ちます。
    R= (P∧Q)の否定は、=()
    R= (P∨Q)の否定は、=()

表3.2 ド・モルガンの定理を応用して書き換えるプログラミングの例

元の表現方法

改良した方法

     If (A>5) And (A<10) Then GoTo LabelB
          Call ProA
          GoTo LabelC
     End If
     GoTo LabelC
LabelB:
     Call ProcB
LabelC:
     ……………
     If (A<=5) Or (A>=10) Then
          Call ProcB
     Else
          Call ProcA
     End If
     ……………
科学書刊株式会社:電子版 「橋梁&都市 PROJECT: 2012」

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