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2. 論理演算

2.5 変数を三つ以上使う演算/H2>


2.5.5 論理演算子の種類と優先順位

 論理変数を三つ以上並べる論理式は、算術式の場合と同様に、論理変数と演算子とを交互に並べた文字列を、原則として、左から右の順に評価します。そこで、三つの論理変数を扱う場合を基本知識としてまとめておきます。論理変数記号をP,Q,Rと表記し、その間に二つの論理演算子#、#を挟む式を考えます;
     P #Q #R          式 2.1
演算子の種類とその記号は下の6種が主なものです。
     ¬、∧、∨、、≡、⇒
演算子の名称で言えば「否定、論理積、論理和、排反、同値、内含」です。プログラミング言語のVisual Basicでは、変数の型として明示的にBoolean型が定義されていて、この演算子を下のように、英字並びで利用します。理由は、コンピュータの英字用キーボードでは、特殊な記号文字が使えないからです。
     Not, And, Or, Xor, Eqv, Imp
二値の記号論理学では、この順を優先順位としています。また、同順位の演算子はありません。他の言語では、論理型変数の定義そのものを持っていないことも多く、整数型の変数を代用しています。論理型で扱うデータは、条件文(If文)の引き数として、関係演算や比較演算が使われ、その演算結果を論理型として得て、分岐の判定に間接的に利用しています。これらの論理演算子の中、最初の三つが基本であって、残りは、この三つを組み合わせて使うことで実用的な演算処理ができます(前の第2.4節参照)。しかし、複雑な論理式を処理したいときは、6種類を使えることが基本です。
科学書刊株式会社:電子版 「橋梁&都市 PROJECT: 2012」

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