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1. 用語の定義と解説

1.5 論理式に使う記号


1.5.3 図記号は文字扱いをしない

 図記号は、文字とは別のものです。従来から専門ごとの省略表示に種々の工夫がされて使われていました。地図に使う記号が、その例です。東京オリンピック(1964)や大阪万博(1970)のとき案内図表示に種々のアイディアが応用されたことで、一般の人の関心が寄せられるようになりました。図記号には、名前を付けることをしますが、読みは定義しません。図記号の目的は、種々の言語環境からくる人が、文字を読めなくても意味を理解できることを意図したからです。パソコンの画面で使う小寸法のアイコンも、図記号です。こちらは、コンピュータに文字並びを知らせて、仕事をして貰い、ユーザの入力手間を省く目的で開発されました。しかし、アイコンの種類が増えてくると、そのアイコンが何をするかが判らなくなるようにもなりました。パソコンの単位画面であるフォームは、文字表示のメニューバーから文字並びを選択させる画面デザインが基本です。アイコンを表示するツールバーは必須のデザインではありません。しかし、メニューバーを省き、ツールバーだけでパソコンを制御するようにしたものがあります。マウスが使えなくなると、そのプログラムを利用する手段が全く無くなることが起こります。約束を決めた文字並びを入力すると、それが表す記号文字を利用できる方法が定義されるようになりました。その応用の一つが、数式編集用のプログラミング言語のTEXです。またHTML(Hyper Text Markup Language)でも、キーボードに無い特殊な文字や記号を表示させる文字並びの約束が定義されています。この目的は、通信回線を使ってキーボードにない文字列を送受信するときに、送受信側で約束した同じ文字記号を再現させるときに使います。例としてはHTMLで使う記号文字(タグ)の約束を見て下さい。
科学書刊株式会社:電子版 「橋梁&都市 PROJECT: 2012」

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