12章 立体図形のコントラスト表現

CONTRAST.BAS

12.1 ハッチングによる表現

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 立体図形をより立体的に表現する方法のひとつに、光りが一方向から当たると仮定して明暗のコントラストをつけたり、影を描いたりすることがあります。言葉として[陰影]はひとつの単語ですが、意味の上では「陰」と「影」とは異なっていて、英語でも shadeと shadow とを区別します。ここでのコントラスト(contrast)は、面の相対的な明暗の度合いをいい、「陰」の程度を逆に表わしています。一方、影の方は、光りが物に当たったその裏側に投影された形、いわば影絵をさします。影の作図は、GEOMAPでは扱いません。

 多面体モデルにおいて、各面のコントラストのレベルは、平行光源を仮定して、光りが当たる方向と面の正面の向きとの角度を参考にして計算します。光源の位置は、カメラから見て左上おくと凹凸の感覚が自然に見えます。面に対してコントラストのレベルを設定するコマンドは HLIGHT です。明るさのレベルは、最大16諧調で設定し、多面体の各面に情報が設定されます。カメラを決めて、この多面体を図形モデルに変換しますが、コントラストレベルを情報として引き継ぎます。


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