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2. 図形要素の代数的表現

2.1 幾何学要素の数値表現


2.1.4 寸法の表し方が必要になること

 図は、形と同時に寸法があります。寸法は、数値と共に、長さの単位(mm, cm, mなど)が必要です。工業製図では、単位を省略した寸法数値の単位をmmであると約束しています。日常眼に触れる幾何学的形状では、mm単位を考えれば十分実用になります。これは寸法の最小単位をmmとした整数で扱うことを約束することです。しかし、小数部を持つmm表現も必要になることがあります。実用的には、或る位取りの位置までの整数扱いにします。日本では寸法数値の表現に十進法を使いますが、英米では12インチが1フィートですし、1インチ以下には分数表記で5/8のような表記を使います。角度も、実用的には度を使いますが、数値計算の中身は、数学的なラジアンを使います。計算の途中経過では、精度を落とさないように実数を使うとしても、図面やレポートに書くときは、位取りを揃え、実用単位に直します。プログラミング上の用語では、この処理を書式変換(format変換)と言い、かなり面倒なものですので、プログラミングを学習するときの必修過程に位置づけられています。
2008.2 橋梁&都市PROJECT

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