- (1)
- 行末に禁則文字がくるときは、その文字を次の行頭に送る。そして、行末の空白を埋めるように、その行の活字のピッチを広げる。これを均等割り付けという。文字ピッチが固定されている場合には、空白はそのままにする。
- (2)
- 行頭に禁則文字がくるとき、前の行から1文字を繰り込む。そして前の行を上と同じように活字の間隔を広げる。
- (3)
- 特殊な処理として、句読点が次の行頭にくる場合、もし前の行に別の句読点があれば、前の行に詰められることがある。その理由は、句読点の図形幅が狭いので、二つの句読点で一字分の余裕を作ることができるからである。
- (4)
- 原稿用紙に原稿を書いて、それを印刷会社で活字に印刷してもらうときには、特に禁則処理を考えなくて書き下ろしてよい。
- (5)
- 日本語ワードプロセッサには自動的に禁則処理をする機能が付いているものが多くなった。原稿を記録したファイルは、禁則処理などを含めた書式情報を含ませているので、他のワープロとのデータ互換性が保証されなくなる。文字情報だけのファイルのことをテキストファイルといい、ほとんどのワープロで読むことができる。
- (6)
- 字詰めが分かっているとき、文章を工夫して禁則を避けるようにするのが望ましい。
- (7)
- 実際の禁則処理を見るには、一行の文字数が少ない新聞などが良い参考になる。
- (8)
- 広義の禁則処理は、段落構成のとき、段落の最初の1行をページの最後に残さないで、次のページに送ること、及び、その逆に、段落の最後の1行がページの頭にこないようにすることを考える。これは原稿全体の構成と関係があるので、著者と編集者とが協議して解決しなければならない。
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