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6. 格子桁の分配係数の計算法

6.3 バネ支承で支えられた連続梁モデル


6.3.4 主桁四本以上横桁一本のモデル

図6.4 横桁の変形を扱う力学モデル
 主桁三本を使うモデルから容易に類推できるように。主桁数m本の格子桁の力学モデルは、横桁がバネ支承で支えられた(m−1)径間の等径間連続梁です。解くときの考え方は、横桁を両端のバネ支承で支えた静定梁を基本形とします。横桁は、格点に作用する下向きの外力と、主桁からの反力とを受けるとして格点の撓みを求めます。主桁の撓みは、横桁からの反力の反作用として下向きの力で生じます。横桁の力と変位とを格点だけで考えることにすると、隣接する3格点間の力と変位の関係が(m−2)組の連立方程式で得られます。これをマトリックスで表すことの前段階として、階差式の形で一般化しておきます。まず、隣接する3格点の番号を、{i,j,k,(1〜m)}とします。格点での横桁の曲げモーメントと撓みとを(M,M,M)、(Y,Y,Y)とします。i点とk点とを直線で結んでj点の相対的な撓みΔYjは、
    ΔY=(−Y+2Y−Y)/2           ……(6.3)
この撓みは、三連モーメント式を使って表すことができます。
    ΔY=(M+4M+M)*(λ/3E I)   ……(6.4)
式(6.3)と式(6.4)とを等値することで、m−2個の連立方程式が得られます。変数がm組あって式の数が2個減るのは、端支点でM=M=0の条件があるためです。  
2009.9 橋梁&都市PROJECT

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