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4. 論理学の応用場面

4.4 幾何モデリングの論理


4.4.1 立体図形の論理処理

図4.1 3D幾何モデリングで行わせる論理処理
 コンピュータ支援設計(CAD: Computer Aided Design)では、これから製作する三次元の形状を平面的な設計図に描くことを省いて、立体的なモデル(ソリッドモデル:solid model)をコンピュータの中にデータとして作成しておいて、それをコンピュータ制御の工作機械に送って製作する方法(コンピュータ支援製作:CAM: Computer Aided Manufacturing)で作業を進めます。この設計段階では、コンピュータグラフィックスのツールを使って、立体形状の幾何モデルの素材を加工して行く過程をモニター上で観察しながらインタラクティブに(対話的な方法で)作業を進めます。その基本的な作業の一例を図4.1に示します。これは、材料として二つの六面体(仮にA,Bとします)を用意し、擬似的に和(A+B)、差(A−B)、積(A×B)の処理をして新しい立体形状に加工した結果を示したものです。面を使って切断するときは、その面を持った仮の立体を作って引き算の材料に当てます。幾何モデルがあれば、技術データの計算に広い応用ができます。例えば、改めて従来の設計図を描くこともできますが、図4.1のような透視図に作成し、モニターで観察することが好まれています。
科学書刊株式会社:電子版 「橋梁&都市 PROJECT: 2012」

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