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4. 論理学の応用場面

4.2 論理パズル


4.2.7 パソコンを利用することの準備

 命題変数の数が少なければ、論理思考で答えを求めることもできます。しかし、真理値表にまとめた結果を参照しなければ正しい推論はできません。さらに、前の第4.2.6項の命題変数は4個ですし、命題の演算式も長いので、手計算で真理値表を計算することは面倒です。折角、代数式の形で表すことが提案されていますので、この式を利用してパーソナルコンピュータ(パソコン)に真理値表の計算部分を肩代わりさせることを工夫します。これには、手持ちのパソコンに論理演算のできるプログラミング言語が組み込まれていることと、それを使いこなすプログラミング技術の勉強が必要です。1980年代は、16ビットのパソコンの全盛時代でした。BASIC言語が使えることは、一つの標準でした。この第4.2節の始めに紹介した参考文献に載っているBASICのプログラミングコードは、特に説明をしなくても、読者側で実行を試すことができました。1998年、マイクロソフト社は、WindowsのOSの下で動作するVisual Basic 6.0(VB6と略記)を発売しました。このプログラミング言語は、パソコンでの標準ソフトの扱いではなくなったことと、それまでのプログラミングの習慣と大きく変ったことで、初心者(beginners)向きの言語と言うよりも、高級言語になってしまいました。VB6で書いたプログラムを紹介しても、読者の側でそれを実行するためには、VB6をパソコンにインストール(組み込み)し、余分に作業用のフォーム画面の設計と、入出力を制御するプログラミングを必要とするようになりました。この部分の解説には、かなり多くのページ数が必要ですので、別資料として公開することにしました。なお、Visual Basicは、VB6以降、改訂が重ねられています。VB6のソースコードを紹介はしますが、改訂版での利用には、幾らか書き換えが必要です。
科学書刊株式会社:電子版 「橋梁&都市 PROJECT: 2012」

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