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1. 用語の定義と解説

1.5 論理式に使う記号


1.5.1 言葉の記号化の背景

 話している言葉(音)を図形化して目に見える形にするのが文字(character)です。音だけを記録する表音文字を、英語ではletterと言います。英語のアルファベット文字は、正確に言うときはalphabetic letterと使います。日本語の仮名は、Kana letterと言います。日本語では単純に文字と括るのですが、英語のcharacterは、ラテン文字(またはアルファベット)・数字(digit)・記号(symbol)、そして空白や改行など行わせる字形も音も無い記号を機能文字(function code)、の四種を合わせて言います。漢字は表意文字ですので、Kanji characterと使います。漢字本家の中国では、基本的に漢字1字は1音節(syllable)と1意を表します。日本語の環境では、和語の言い方に輸入した漢字を当てましたので、漢字の読みの種類が音訓二種を持ち、音も二つ以上あるなど、複雑になってしまいました。表音文字並びは、何かの意味を持たせる言葉を表すとき、文字数を多く必要とします。例えば、数字の123を"one hundred and twenty three”と書くのをspell outと言います。この例では文字数を9倍多く書くことになります。英語では文頭を数字で始めることをしませんが、少し硬い文書では文中でもspell outする例を見ます。日本語の文書でも、算用数字を使うか漢数字を使うかの区別に注意します。この教材では、例えば、名詞は漢数字を使って二値論理学と書き、算用数字の2値論理学とは使いません。算用数字を頭に使うと、その名詞を見出し語に使うとき、見出しの番号との区別ができません。
科学書刊株式会社:電子版 「橋梁&都市 PROJECT: 2012」

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