果物(くだもの)や野菜などの買い物に行って、同じ物が複数並んでいるとき、その個々を特に区別しない名前が普通名詞です。人を表す、やや具体的な用語「父・母・兄・弟・姉・妹」などが普通名詞です。個別には氏名がありますので、こちらは固有名詞と言い、一つしかないものです。個人が愛用する物に愛称を付けることもします。アルファベットで表す商品名の愛称、例えば自動車のTOYOPET(トヨペット)などは、他の同類と区別する品種名ですが固有名詞の感覚で使います。しかし、複数の商品をまとめて表す普通名詞扱いも起こります。しかし、sを付けて複数形にすると、固有名詞の使い方に矛盾します。この解決は、物質名詞並みに扱います。日本語では名詞に単複の区別をしませんが、助数詞(個、枚、本など)と数詞(一二…など)を使い分けることで、日常用語として困ることはありません。ただし、正確な言い方に精通しているとは限りません。英米人が日本語を覚えるときに、助数詞の種類が多いことと、物による使い分けに苦労するようですが、物質名詞と割り切って(a cup of water)並みに覚えるようです。
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