エクセルは、文字だけの表示に使って、ワープロとしても使うことができます。マイクロソフトのWordまたはテキストエディタのメモ帳との違いは、@文字並びのインデントの位置設定が、セル幅単位で指定できることです。文字列をセルに書きこむと、セル幅の大小に関係なく、全文字並びが表示されます。文字数が多いと、隣接する他のセル位置に上書きします。相対的に、右位置にあるセルのデータで上書きします。上書きされた方のセルは、データとしては残っていますが、表示画面からは消えます。ワープロまたはテキストエディタの表示方法との、もう一つの違いは、A文字列の自動改行をしないことです。複数行に渡る段落単位の文字並びは、表示画面を見て、行単位の文字並びに切り直します。このため、上下に繋がる文字並びの右端を揃えることができません。等幅フォントを使うと、一文字幅の精度で文字列の横幅長さが計算できます。字数と行数についての参考事項を下に説明します。
- 一行の文字数は、等幅フォント11ポイントでは、全角43文字、半角86文字が入ります。混用しても、文字列幅の計算が簡単にできます。
- 等幅フォントは、スペース・コンマ・ピリオドも文字幅と同じ設定ですので、複数行のデータ並びで、縦方向の文字位置を揃えることができます。数字幅と小数点とが同じ幅ですので、縦に並べる表形式の数字表記も見易くなります。
- ただし、モニタの表示画面では、ピクセル単位とポイント数単位との比率が整数比にならないので、縦位置が揃わないこともあります。レーザプリンタではドット数(DPI: dot per inch)が大きいので、計算通りの表示が得られます。
- 書式を標準にしておいて数字を入力すると、全角・半角に関わりなく、エクセルは標準文字数に丸めた半角文字表示にします。データとしては、元の文字列の数値が内部に残っていますが、それとは違った文字並びの表示になることがあります。数字を文字として入力したいときは、セルの書式を文字列とするか、数字入力の先頭を半角のアポスストロフ(')で始めます。
- 文字並びにアンダーラインを使うと、行高さが不足して、文字を部分的に隠すことがあります。文字位置(アライン)を上揃え、または中央に置くようにします。上付き文字・下付き文字にするときは、文字を選択しておいて、メニューから「書式→セル→フォント」と進めて、設定します。
- 上下の余白を除くと、1ページは
58行入ります。ただし、上付きまたは下付き文字を使うと、その文字列の行高さが自動的に高くなります。他の行の高さと不揃いにならないようにするには、行を選択しておいて手動で行高さを指定します。そうすると、逆に、字形が部分的に隠されることがあります。原稿完成時点でセルの書式設定で行の高さの自動調整をかけます。これをすると、ページの改行位置がズレますので、印刷プレビューで確認する必要があります。
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